フランス語を母語とする日本語学習者の誤用から考える

mercredi 13 février 2019
par  SFEJ
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本書は、日仏研究者交流という形で、フランスの大学で日本語を教える日本語研究者、日本の日本語教育研究者・日仏対照研究者の論文をまとめたものである。フランス語を母語とする日本語学習者の出会う問題点、困難点という観点から分析を行い、その成果を教育へ還元することを目的とする。

執筆者:秋廣尚恵、岩内佳代子、牛山和子、大島弘子、神山剛樹、黒沢晶子、砂川有里子、竹村亜紀子、中尾雪江、中島晶子、中村デロワ弥生、野田尚史、ジャン・バザンテ、東伴子

大島弘子編
A5判並製カバー装 272頁 定価4,200円+税
2018年11月刊行
ISBN 978-4-89476-925-0
ひつじ書房
Analyses of Errors Made by Native French Speakers Learning Japanese
Edited by Hiroko Oshima

http://www.hituzi.co.jp/hituzibooks/ISBN978-4-89476-925-0.htm

【目次】

はじめに

聴解・読解における日本語のバリエーションの難しさ
野田尚史
1 はじめに この論文の目的と構成
2 日本語のバリエーションの種類
3 日本語のバリエーションの難しさ
4 聴解調査と読解調査の方法
5 似た形式が違う意味を表す音声のバリエーション
6 似た形式が違う意味を表す語彙のバリエーション
7 似た形式が違う意味を表す表記のバリエーション
8 似た形式が違う意味を表す文法のバリエーション
9 似た形式が違う意味を表す文章・談話のバリエーション
10 似た意味を違う形式で表す語彙のバリエーション
11 似た意味を違う形式で表す表記のバリエーション
12 似た意味を違う形式で表す文法のバリエーション
13 おわりに この論文のまとめと今後の課題

フランス語と中国語を母語とする日本語学習者の漢語名詞の習得状況
— 自然発話に見られる発音の誤用分析
砂川有里子、黒沢晶子
1 はじめに
2 調査の概要
3 漢語名詞の使用と誤用の頻度比較
4 漢語名詞の誤用分析
5 おわりに

初級後半の日本語学習者の作文における誤用
中尾雪絵
1 はじめに
2 分析対象と使用データ
3 表記の誤り
4 文法の誤り
5 表現の誤り
6 おわりに

フランス語を母語とする日本語学習者の促音の知覚
竹村亜紀子、神山剛樹
1 はじめに
2 促音
3 促音の知覚実験
4 実験結果
5 考察
6 おわりに

フランス人学習者に見られる場所を表す助詞「に」「で」の誤用
— 語彙カテゴリーとの関連性
岩内佳代子、ジャン・バザンテ
1 はじめに
2 場所名詞につく「に」と「で」について
3 外国語としての日本語の難しさ
4 調査方法
5 調査結果
6 おわりに

引用助詞「ト」にかかわる誤用
デロワ中村弥生
1 はじめに
2 引用助詞「ト」と引用構造
3  学習過程における引用助詞「ト」の扱いと対照分析的視点からの問題点
4 引用助詞「ト」の使用にかかわる調査と分析
5 おわりに

日本語の条件表現の理解・運用における難しさ
— フランス人初級学習者の誤用例からの考察
牛山和子
1 はじめに
2 先行研究
3 条件表現の位置づけ
4 データ観察・分析 条件表現基本形の使い分け
5 日本語の条件表現の特徴をどう伝えるか コミュニケーション機能とコンテクストに基づくアプローチの試み
6 おわりに

初級学習者に見られる複文の誤用
中島晶子
1 はじめに
2 先行研究
3 調査の概要
4 節のつなげ方に関する誤用
5 連体節に関する誤用
6 語のかかり方に関する誤用
7 おわりに

状態変化をめぐって
— 中上級レベルフランス語母語学習者の理解と産出
大島弘子
1 はじめに
2 先行研究
3 分析方法
4 「なる」使用の問題
5 「てくる」使用の問題
6 判定・修正テスト
7 おわりに

学習者の作文における恩恵表現「~てくれる」の使用をめぐって
— 日仏対照の観点から
東伴子
1 はじめに
2 日仏対訳書籍からの考察
3 使用コーパス
4 作文に表れた恩恵行為
5 考察1 ナラティブと視点
6 考察2 恩恵行為と文脈のリンクづけ
7 「恩恵性」の日仏対照
8 おわりに 指導に向けて
 
受身形式の体系的な日仏対照分析
秋廣尚恵
1 はじめに
2 それぞれの言語における受身の様々な形式
3 日本語とフランス語の受身形式の対照分析
4 おわりに 文法教育への応用に向けて